シラバス照会

<< 最終更新日:2019年04月01日 >>
基本情報
科目種別 専門教育科目(法律B・政治A) 授業番号 G0038
学期 後期 曜日 水,水
科目 政治学 時限 4限,5限
担当教員 荒井 紀一郎 単位数 4
科目ナンバリング
※2018年度以降入学生対象

担当教員一覧

教員 所属
荒井 紀一郎 政治学コース

詳細情報
授業方針・テーマ "政治(Politics)"、あるいは"政治的(Political)"という言葉に対して、多くの人はネガティブな印象をもっている。このことは、実は現代の日本にだけ当てはまることではない。古今東西、われわれは常に「政治」を複雑でわかりにくく、時には"汚い"ものとして遠ざけようとしてきた。しかし、これは我々人類が集団で生活していく以上、いつでも、また、どこでも必ず「政治」がつきまとうことの裏返しでもある。政治現象は、国家・政治家・官僚・利益団体、そして企業や有権者などの政治過程に関わる様々なアクターと、政治制度との相互作用によって起きている。本講義の目的は、そのような政治の世界のアクターと制度との相互作用を理解するための理論やモデルを理解することで、一見複雑に見える今日の政治現象を理論的に考察する能力を身につけることにある。
第1部では、民主主義システムにおける政治現象や政治的アクターに対する具体的なイメージをつかむ事を目的に、まず各政治アクターの具体的な行動を説明する理論について解説する。次いで第2部では、「イデオロギー」「権力」「国家」「民主主義」といった政治的な世界や世界観を説明するための重要な概念や理論について扱うことで、政治に対する理解を深めていく。最後に第3部では、政策決定のメカニズムについて理論と実証の双方から検討していく。
習得できる知識・能力や授業の
目的・到達目標
現代政治学の基本的な概念やモデルを理解することで、政治現象を理論的に考える能力を身につけることを目標とする。講義は、特に以下3点についての理解を深めることを意識して実施する予定である。1.「政治」や「政治的アクター」は日常生活の中にも存在していること。2.政治現象は科学的な分析によって、(ある程度)説明と予測が可能なこと。3.政治学における「規範」と「実証」および「理論」と「方法」の関係を理解すること。
授業計画・内容
授業方法
進捗状況などに応じてスケジュールは適宜変更される。
第1部:デモクラシーの理論と実証
第1回 イントロダクション
第2回 政治体制の類型
第3回 民主主義 vs. 民主主義
第4回 民主主義と協力行動
第5回 アイデンティティ1:アイデンティティと政治
第6回 アイデンティティ2:移民政策
第7回 政治参加と投票行動1
第8回 政治参加と投票行動2
第9回 演習1
第2部:イデオロギーと規範理論
第10回 政治と政治学1
第11回 政治と政治学2
第12回 イデオロギーと規範理論1
第13回 イデオロギーと規範理論2
第14回 国家と政府1
第15回 国家と政府2
第16回 演習2
第3部:政策決定のメカニズム
第17回 政策決定1(有権者ー議員関係)
第18回 政策決定2(世論と政府)
第19回 政策決定3(議員ー官僚関係)
第20回 選挙制度と政党システム
第21回 メディアと政治
第22回 国際関係1(世論と戦争)
第23回 国際関係2(貿易政策)
第24回 政治と時間軸
第25回 演習3
第26回 先端研究紹介1(政治と経済)
第27回 先端研究紹介2(多数派の形成メカニズム)
第28回 先端研究紹介3(憲法と法律の政治学)
第29回 総括
第30回 期末試験
授業外学習 初回授業時に各回の参考文献一覧を配布する。あらかじめ読んでから授業に臨むこと。
テキスト・参考書等 ■教科書は特に指定しないが、各回の講義は以下の参考書をベースに構成されている。
 砂原庸介・稗田健志・多湖淳.2015.『政治学の第一歩』有斐閣ストゥディア.
 飯田健・松林哲也・大村華子.2015.『政治行動論』有斐閣ストゥディア.
 Heywood, Andrew.2013. Politics 4th edition. Palgrave Macmillan.
■講義資料は、すべて首都大のeラーニングシステムである kibaco(https://kibaco.tmu.ac.jp/portal)にアップロードされているので、各自ダウンロード、プリントアウトして持参すること。
成績評価方法 ■期末試験100%(授業への貢献について加点することがある)
質問受付方法
(オフィスアワー等)
オフィスアワー:毎週水曜日 3時限
特記事項
(他の授業科目との関連性)
■本科目は、法学部の専門教育科目である。したがって、基盤科目群の現代政治入門【後期開講】および政治理論入門【前期開講】単位を修得済みであるか、並行して履修していることを前提として講義を進める。
備考