授業方針・テーマ |
「満洲文学」の歴史のおおまかな流れを把握、理解できるようにしたい。 大内隆雄の回想録『満洲文学二十年』を基本テキストとして、毎回、1章ずつ読破していく。 同書に引かれた文学作品も、なるべく多く読んでいきたい。 文学だけではなく、出版・映画・演劇・美術・音楽など、さまざまな関連ジャンルにも目配りしていきたい。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
研究資料の探索・調査・入手・解読・整理・保存などについて、実践的な知識と技術を習得できるようにしたい。授業ではナマの資料を実際に手にすることによって、当時についての実感と想像力とを涵養していく。研究者としての即戦力を身に付けることを第一目標に置いての授業となる。 |
授業計画・内容 授業方法 |
①〈はじめに〉前期のおさらい。大内隆雄『満洲文学二十年』の概要。 ②第12章(大内著)/『作文』と、その前身誌、周辺誌。 ③第13章(同)/「満洲国」建国後の新京文壇。総合雑誌『満洲行政』の役割。 ④第14章(同)/『モダン満洲』や『月刊満洲』など大衆雑誌の動向。 ⑤第15章(同)/「満洲文話会」の誕生と、その活動。『満洲文芸年鑑』のこと。 ⑥第16章(同)/「満系」作家作品集『原野』の日訳を中心に。 ⑦第17章(同)/『満洲浪曼』の創刊と、その意義。 ⑧〈インターバル〉前半のまとめ。DVDで読む「満洲国」の都市状況。 ⑨第18章(同)/満洲国の中国人作家。その歴史。 ⑩第18章(同)続き/東北文壇の諸相。日中文学者の交流。 ⑪第19章(同)/「芸文指導要綱」公布。満洲文芸家協会の設立。文学・文化の統制。 ⑫第20章(同)/1942年~43年。統制下の文学の活況。 ⑬番外A(大内著以降)/戦時下の文壇と出版界。戦争翼賛の文学。 ⑭番外B(同)/「満洲国」壊滅前後。大内隆雄の戦後。 ⑮〈全体のまとめ〉/新たな「満洲文学史」の構築を目指して。
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授業外学習 |
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テキスト・参考書等 |
大内隆雄『満洲文学二十年』(1944年刊)を基本テキストとし、北村謙次郎『北辺慕情記』(1960年)を副テキストとする。この2冊の入手法(コピー)については、授業開始のときにお知らせします。その他、随時、さまざまな小テキスト(文学作品)を使用する予定。それらも当方で用意し、授業のさい配布する。 |
成績評価方法 |
授業中の質疑応答の内容などによって評価・勘案する。また、各個に課題文献を与え、それについての小報告を求める場合があるかもしれず、その結果も参考にする。すでに研究テーマを持っている個人に対しては、その問題意識や熱意なども考慮する。 |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
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特記事項 (他の授業科目との関連性) |
「授業」というより「研究会」の気分で、楽しく、熱っぽく、にぎやかに勉強していきましょう。 私も、いろいろ学んでいきたい。 |
備考 |
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