授業方針・テーマ |
「満洲文学」の歴史のおおまかな流れを把握、理解できるようにしたい。 大内隆雄の回想録『満洲文学二十年』を基本テキストとして、毎回、1章ずつ読破していく。 同書に引かれた文学作品も、なるべく多く読んでいきたい。 文学だけではなく、出版・映画・演劇・美術・音楽など、さまざまな関連ジャンルにも目配りしていきたい。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
研究資料の探索・調査・入手・解読・整理・保存などについて、実践的な知識と技術を習得できるようにしたい。授業ではナマの資料を実際に手にすることによって、当時についての実感と想像力とを涵養していく。研究者としての即戦力を身に付けることを第一目標に置いての授業となる。 |
授業計画・内容 授業方法 |
①〈はじめに〉 大内隆雄『満洲文学二十年』の概要。その書誌と史的意義。大内の人となり。 ②第1章(大内著)/「満洲文学」前史の時代区分(1905~31年)。 ③第2章(同)/長春と大連。『亞』、『黎明』など。 ④第3章(同)/初期の総合雑誌『新天地』など。 ⑤第4章(同)/満鉄沿線の文学状況(瀋陽、長春など)。浅利勝のこと。 ⑥第5章(同)/新聞・雑誌の活動。『満蒙』など。 ⑦第6章(同)/詩人と歌人。『満洲短歌』の創刊。 ⑧〈インターバル〉前半のまとめ。DVDで見る「日本から満洲国へ」。 ⑨第7章(同)/詩運動の熱気。詩誌『戎克』など。古川賢一郎、城小碓など。 ⑩第8章(同)/小説の動向。青木實、竹内正一など。 ⑪第9章(同)/雑誌ジャーナリズムについて。日本人文学者の「満洲」紀行。 ⑫第10章(同)/『満洲文芸年誌』刊行。「満系」(中国人)文学者との交流の始まり。 ⑬第11章(同)/満洲事変の勃発。動揺する文壇。『満洲評論』のこと。 ⑭第11章(同)続き/「満洲国」成立(長春が新京に)。『高粱』創刊。 ⑮〈まとめ〉「満洲文学」前史の総括。DVDに見る「大連から満洲国へ」。
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授業外学習 |
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テキスト・参考書等 |
大内隆雄『満洲文学二十年』(1944年刊)を基本テキストとし、北村謙次郎『北辺慕情記』(1960年)を副テキストとする。この2冊の入手法(コピー)については、授業開始のときにお知らせします。その他、随時、さまざまな小テキスト(文学作品)を使用する予定。それらも当方で用意し、授業のさい配布する。 |
成績評価方法 |
授業中の質疑応答の内容などによって評価・勘案する。また、各個に課題文献を与え、それについての小報告を求める場合があるかもしれず、その結果も参考にする。すでに研究テーマを持っている個人に対しては、その問題意識や熱意なども考慮する。 |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
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特記事項 (他の授業科目との関連性) |
「授業」というより「研究会」の気分で、楽しく、熱っぽく、にぎやかに勉強していきましょう。 私も、いろいろ学んでいきたい。 |
備考 |
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